Details 01 更新 1999/11/05 Flag_Germany
軍用サイドカー・BMW R75について

は じ め に


初めてお越し頂き、もし Slide Show をご覧頂いた後でこちらへお立ち寄り頂いた方、その殆どの全ての方は、私たちが ミリタリー グッズのコレクションマニア だと思われたかもしれません。

マシンガンを装備していました。第二次世界大戦で使用されたドイツ軍のヘルメットもご覧頂きました。

この様な状況から、それらの方に皆様の目が引かれてしまったとしてもやむをえない事ですが、種明かし・撮影現場の写真等を挿入したり、戦場でのワンカットではない旨をお知らせするキャプションを用意したりと、誤解回避への配慮にはそれなりに気を配ったつもりです。


装備に関する余談ですが、マシンガン、ヘルメット以外に、実戦場での携帯ケースに入った防毒マスク2組を前オーナー(英国人)より譲り受けました。


当然のことですが輸入手続き時点で予期したもの、更には予期せぬ大きなトラブル数々に直面しました。 これらBMW R75の輸入関係にまつわる面白い話等に付いては編を改めご紹介致したいと思っております。

ちなみにマシンガンは鋼鉄製の戦後に製作されたイミテーション・ガンです。ズッシリ手応えも有り、外観上からもかなり精巧な仕上げがもたらした本物に匹敵する迫力も有りました。税関では勿論のこと、地元警察・警視庁関係の多くの方々をはじめ、これら関係部署を騒がせてしまったいわく付きの逸品です。

この車輌は、かって限られた世界、乗り物関係業界での新聞・雑誌等で広く紹介を受けておりますが、未だ世間ではご存知のない方も多い事と思います。専門分野以外でも皆様の生活に結びつく「自動車ショー」の数々へ出展も致しました。このような関係で既に実車輌をご覧になられた方、写真を見て思い出された方もいらっしゃるかもしれません。

Slide Show 後半のレース場での写真はいかがでしたでしょうか?

R75はオートバイの一員ですから当然レースに出場してもおかしい筈が有りません。 「おかしい」のはただ一つ、その ”イデタチ”に有ったと思います。

取りあえずは雰囲気でもアピールしようと努力は致しましたが、Slide Show 写真の通り、TV・映画で見るそれには全く及びもつかない物となってしまいました。

レースに参加する前に、R75は私の手でバラバラに解体され、更に完全オーバーホール、リビルトした後は国内公道を走行する為の車検を取得しております。

いかがですか? Slide Show では、国内道路運送車両法・道路交通法に基く保安灯火器具類やバックミラー等の装備に関してお気付きになられましたでしょうか?
エッ? と思われた方は是非もう一度写真の点検をお願いいたします。ウインカー装置からバックミラーまで整っております。
R75 洗足池/全体写真へリンク

ヘルメットはそれとなく左側バックミラーに被せて写真を取っておりますが、右側は完全に写真に写っております。多摩川土手の読売巨人軍グランド近くで撮影した写真は、某出版社の取材時に私自身が撮ったものです。

当日の雑誌掲載目的写真としてはNGのワンカットでした。 NGの原因? 注意深くご覧ください、土手の上を2台の自動車が走っているのが確認頂けると思います、これでは残念ながら目的であった戦場のイメージを出しきれていません。
R75 多摩川土手へリンク

バラバラにして新品同様に組み上げ直す、この作業を部分的に行った場合にはオーバーホールですが、車輌全体的にこれらを手がけますので、最終的には塗装仕上げまでを含みます。勿論全ての部品が入手可能とは限りません、設計図・仕様書・パーツリスト、更にどうしても他に方法がなければ、製作図面作製の為必要とする現物見本として、朽ち果てる寸前の部品であっても、形状が確認できれば良しとして交渉し譲り受ける物も沢山有ります。

オーバーな表現と取られるかもしれませんが、必要とあれば世界中を股に掛けてでもと、これらを探し回らねばなりません。必要とする物が、意外と予想も出来ない国にあったりするものです。


唯一「この道の鉄則」として、当時のまま、そして設計・製作者が意図した通りの 古き善き時代のままの姿に再現する事があります。 従って、コレクション車輌のコンデイションとして、もしメーカーで生産された状態のまま今日迄保存されていた車輌が有ったとすれば、それが「最高のモノ」となります。

経年変化の一環として錆が出ていたとしても、それが大きな赤錆でもなく、時代を忍ばせるような程度の錆であればかえって「味があるもの」として受け入れられます。巷で言う「女房と畳は新しい方が良い」はこの道では通用しない事になります。

このようにオリジナル性の高い車輌が、そして現代でも自走能力を持ち合わせているものが「最高のモノ」と評価される世界です。


兎に角、見てみたい・触ってみたい・乗って見たい、最終的には「所有したい」となって行くのがこの道の常です。このような目的で行う作業を私達の世界では Restore (リストア)と呼びますが、国内ではローマ字読みでレストアとおっしゃる方も多い様です。

皆様にとって日常めったにお聞きにならない言葉の一つでしょう。 マスコミで取りざたされるリストラではありません、念のため。



未完 "" 続編 → 女は乗せない ” 戦車隊” です。

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